ROCKCORPS 6/29午前の部
いよいよROCKCORPSが始まりました。

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この日は課外のあらいぐまとしてではなく「あらいぐま作戦@東京」という個別のかたちでの開催。
参加いただいた皆さんは、ROCKCORPS JAPANさまよりエントリーいただいた音楽を愛する有志の皆さん。午前中は35名の皆さんにご参加いただきました。
参加者の方々以外にも、運営サイドとして、主催の皆さん、イベンターの皆さん、当方のサポートスタッフ。すべて合わせると50人以上はこの場に居あわせたかもしれません。また、開催に漕ぎつけるまでにご尽力いただいた方も多数いらっしゃいます。
これほどまでに多くの方にご支援いただいたことに、まずはじめに心より感謝を申し上げたいと思います。
僕が感謝を述べるというのもおかしな話ですが、これを機に大幅に作業を前進させられることは間違いなく、被災された皆さんへ写真が届けられる日も近づくだろうと思っております。

初日ということもあり、関係者の方々は早朝より集合し、会場や備品の準備から始めました。
通常はオフィスとしている場所を会場に使用するため、養生シートを敷いたり、パーテーションを外したり、準備は大移動を伴う大掛かりなものでした。
8:30から続々と参加者の皆さんが来場し、午前の部は9:00からのスタートです。
参加者・関係者ともROCKCORPSのTシャツを着ています。

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最初にROCKCORPSの概要説明から始まります。海外で行われたシーンなども紹介され、この活動の主旨をROCKCORPSスタッフの方々より皆さんへお伝えします。
その後「あらいぐま作戦@東京」として僕らが紹介され、活動の開始です。
写真洗浄に関する概要を皆さんに説明し、実際にどのように返却活動がなされているかを陸前高田市思い出の品さんの映像でご覧いただきました。

ROCKCORPSでは主に岩手県釜石市より届けられたアルバムを扱ってまいります。
現地より届いたアルバムより写真を抜き出し、泥落としをしていただくという作業が中心です。
刷毛や布を使って写真についた泥を落とし、綺麗な状態にしていただきます。
状態に応じて綿棒やプリペイドカードなども使い、念入りに拭いてゆきます。

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表面だけでなく裏面も。
アルバム台紙の糊(接着剤)が付いている写真は、ナイロンたわしを使い落としてゆきます。
なかなかとれないときはエタノールを少しつけると効果的です。

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白フチ付きの写真はフチの部分に定規を当て拭きます。
フチの部分が綺麗になるだけでも随分と印象が違ってきます。

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会場は6班のチームに分かれて作業しました。
砂落とし5班・スキャニング1班の構成です。

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スキャニング班ではドキュメントスキャナ2台を使い、砂落とし後の写真をスキャニングいたしました。
スキャニングの工程はアルバムごとに、
「表面スキャン・裏面メモスキャン・枚数チェック・画質確認・ヘッドクリーニング」
この繰り返しです。

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上のダンボールは釜石から送っていただいたアルバム、下は皆さんに砂落とししていただいた後の写真です。通気性をよくするために、取り出した写真は網袋に入れて管理しています。
午前だけでも多くの写真をきれいにしていただきました。
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洗浄・仕上げについては、この後コミセンの作業に引き継ぎます。
皆さん、お疲れ様でした!
ありがとうございます!


ROCKCORPS 6/29午後の部

昼食をはさみ、午後の部は14:00からスタートです。
午前の部の方々が帰ると同時に午後の部の方々がいらっしゃいます。
イベントスタッフの方々はこの間も休みなしに受付と案内業務を続けてくれました。
午後からの参加者さんは28名。
午前同様6班に分かれてスタンバイしていただきました。

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午後もROCKCORPS概要説明より始まります。
ユーモアも交えたお話に緊張気味だった参加者の皆さんも次第にリラックスしてゆきます。
イベントスタッフの皆さんには1日を通し熱心にサポートしていただきました。
ありがとうございます!
様々な方のご尽力により開催が成り立っているのだとつくづくと実感いたします。
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午後も午前同様、ひたすら泥落とし + スキャンです。
テーブルの上には、ハケ・コテ・ナイロン布・プリペードカード・エタノールなど。様々な道具が並んでいます。基本的に何の道具を使っても構いません。写真に応じて様々な道具を使い適切に処置してゆきます。最初は戸惑うかもしれませんが、30分もすれば概ね処置法も分かってくるのではないかと思います。
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各班には1人ずつスタッフが付き、進行を見守ります。
処置の難しい写真は、皆さんと相談しながら方法を考えていきます。
スタッフは白のTシャツを着ていますので、判らないことがあれば何でもお声かけください。

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1班は6名で作業していただきました。
お一人で参加された方も多く最初は緊張した雰囲気もありましたが、作業が進むごとに次第に和んできます。周囲の方たちと話し合い共有して進めると良いと思います。

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参加者の皆さんは黒のTシャツを着ています。なかなかカッコいいTシャツだなと思いました。配られたTシャツとロゴ入り軍手はお持ち帰りいただけるそうです。
残念ながらあらいぐまでは軍手は使用せず、手にフィットするタイプのニトリル手袋を使います。軍手は次回他のボランティアをする際に是非とも使っていただけたらと思います。

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午後のスキャニング班は、ドキュメントスキャナ3台・フラッドベッドスキャナ1台の計4台4名体制でした。パソコンからスキャナが認識しないというトラブルもありましたが、解決後は皆さん順調にスキャンを進めていただきました。
劣化の少ない写真はドキュメントスキャナ。
損傷のある写真・大判写真などはフラットベッドスキャナを使います。

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スキャニングした写真はアルバム毎にフォルダへまとめてゆきます。
ときどきプレビューを確認しノイズが出ていないかをチェックします。ノイズが出ている場合は遡ってスキャニングをし直します。皆さん丁寧にスキャニングをしていただきましたので、この日のデータはパーフェクトでした!

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途中で突然天気が悪化し叩きつけるような雨が降ってきましたが、
皆さんがお帰りになる頃には雨も止んで回復していました。
ちょっとびっくりしましたね。
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最初は混乱もあるかなと考えていましたが、スキャナの認識不具合があったくらいで、終わってみれば想像以上にうまくいった開催だったかもしれません。
作業も前進いたしました。
ほとんどの方が初めてのことだったと思いますが、丁寧に作業してくださり仕上がりも素晴らしいものでした。

ROCKCORPSならではの明るい雰囲気がなによりよかったですね。
1人で参加された方、お友達同士で参加された方、様々な方がいらしゃいました。アーティストタオル持参で参加いただいたり、鹿児島から遥々ご参加された方もいらしゃいました。みなさん思い思いの参加のかたちがあって、一つの結果として活動がまとまったことを光栄に思います。
皆さまのご協力に感謝いたします。
綺麗にしていただいた写真、スキャニングいただいたデータは、引き続き仕上げをし、返却まで繋いでいきたいと思います。

この日のことを今後もまた思い出していただけたら嬉しいですね。
機会がありましたらまたボランティアをしてみてください。
課外のあらいぐまではいつでも歓迎しています。
写真洗浄としては海辺のあらいぐまさん、フォトサルベージの輪さんの活動もあります。
今後ともよろしくお願いいたします。
皆様お疲れさまでした!
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