9/6(日) 中央コミセン

この日から手掛かり情報の抽出を始めます。
写真に写っている持ち主の方に繋がる手掛かりを抜き出す作業です。返却のための検索ベースに活かします。アルバムの表紙にも記すことになります。
中央コミセンにて14名の方にご参加いただきました。
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開始前は綿密に打ち合わせをしました。
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手探りながら始めます。
活動としてはこれまでもやってきましたが、釜石の写真では初めてです。作業の中でずっと写真を見ていましたので、皆さんどんな写真があったかは記憶にあるはずです。何度も釜石に足を運んだことがある方もいます。とにかくやりながら感を掴むしかありません。まずは写真に写っているもので手掛かりになりそうな情報を一通り抜き出していくことから始めました。
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写真の中には決定的な手掛かりになり得るものがあります。「名札」「表札」は必須の手掛かりです。それから「学校名」「会社名」なども重要です。「年代」は写真内に刻印されていることもあります。まずは確実な手掛かりになり得ることを中心に書き出していきました。文字で記されているものは非常に小さいのでルーペを使って解読します。
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一旦紙に書き出します。集約するのはその後です。
いくつか単語を記してやっと見えてくることもあります。総合して持ち主の方に繋がる手掛かりを絞ります。中には持ち主の方に関係のない情報もあります。たまたま写っていた看板のネームなどがそうです。そのようなものは除外します。一通りアルバムを見ながらそれは判断してゆきます。
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先行して社内活動で進めていたFさんにもお手伝いをいただきました(参照:2014/8)。
何も手掛かりの得られないアルバムもあります。その際は何も記しません。作業を進めていると、どんな些細なことでも書かなくてはいけないのではないかと考えてしまいます。しかし重要でない情報は記しません。持ち主の方に繋がる確実なことのみを記します。
状況描写なども極力避けます。「○○で○○している人たち」というような漠然とした描写は検索には不向きです。情報母数を増大させてしまうので、特別な状況でない限り描写は避けます。
しかしこの段階で必要以上に気にしていると、書くべきものを取りこぼしてしまう恐れもあります。ひとまず気にせず気づいたことは何でも書く、ということで初日は進めました。
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一通り紙に記しました。進みはとても早かったです。この後、共通ワードの統一をはかり、個人差を是正した上で再編をすることになります。
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補修とアルバム作りも引き続き進めていました。
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完成したアルバムでも、気づいたその場で補修を入れていました。最後までこの作業は続くと思います。
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スキャニングも同様に問題に気がついたらすぐ再スキャンということで進めていました。データは複数の方の目により何度も見直ししました。
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アルバムを作らなければならない写真は「ラスト1箱」分です。最後の1箱は補修が必要であったり、再スキャンが必要であったり、条件があるものがほとんどです。適切な処置をしてからアルバムにすることになります。


9/13(日) 中町集会所

情報作業2回目です。
中町集会所 大広間にて16名の方にご参加いただきました。
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前週も来ていただいた方が多く、そのまま続きの作業をする形で進みました。1日やって分かってきたこともあります。前週よりも進みが早かったと思います。
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アルバム、ルーペ、紙とペン。基本的にはこれだけです。備品はほとんど必要ありません。その代わりに皆さんの智恵と根気を必要とします。
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釜石市内の学校や施設などを一覧にしました。「校章」は学校を特定する上で最も参考にした手掛かりです。学校のジャージには校章が付いている場合が多く、運動会の写真でほぼ分かりました。「市章町章」は他地区の写真を特定するときに参考にしていました。釜石市内には他地区の学校へ通われていた方も多くいらっしゃいます。卒業式の写真には校章の隣に市章が掲げてある場合が多く、それを参考にしていました。
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ともかく進めます。直接データに入力することも考えましたが、紙でよかったと思います。確証のないことは記せません。消したり順番を変えたりしている内に気がつくこともあります。学校名が分からなかったという場合でも、他のアルバムを見ているうちに分かったということもありました。
地域に関することは、最初は手掛かりだと思っていたことが、実は市民の方が日常的によく行く場所で確実な手掛かりになり得ない場合も多い、ということなども段々分かってきます。進める内に判断が伴ってきました。
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この作業は少なからず地域に関する知識を必要とします。残念ながら在住していたことがあるという方はおりません。作業を進めるに従い次第に地域を知っていくことになるのですが、地理的なことだけでなく、歴史や文化に関しても写真を通して学んでいくことになりました。虎舞や神楽の写真はとても多くあります。鉄鋼業に関連する写真も多いです。デパートがあった頃の街並み、戦時下の釜石についても知ることになります。昔の写真を紐解くことは、歴史を目の当たりにすることでもありました。
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分からないことがあれば検索して調べることもあります。学校・企業・イベント・祭りなどは少し調べれば分かることが多いです。学校は統廃合を繰り返しているので悩むこともありました。その際も多く「校章」が手掛かりになりました。「何年頃の●●小学校運動会」とそれだけ分かるだけでも返却には近づきます。作業後半の方ではだいぶ慣れてきて、迷うことも少なくなっていきました。
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アルバム作り、補修、再拭き作業。これまで通りの作業も続けます。
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ネーム出しをしながらも、不十分な写真があれば気づいたその場で修正します。時間が掛かりそうな時は、付箋をつけておき後の作業にします。
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スキャニングもあります。再スキャンを中心に進めました。ヘッドクリーニングを念入りに以前よりも慎重に行いました。
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ひと箱づつ手掛かり情報の抽出を進めてゆきました。思ったよりも進みが早かったです。写真を返却に結びつける重要な作業です。もうしばらくこの作業を続けます。
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