3月〜4月上旬

ここから先の作業の多くは、会場を借りることはせず、運営者自宅などで地味に進みます。数人の方にご協力をいただきました。
まず始めたのは「バラ写真」と呼んでいた1枚単位の写真再編です。トータルするとかなりの量がありました。
20160326-0402_03
1枚写真はAmazonさんで多くを洗浄されており、当方で作業したものもあります。前年の夏に一旦集約をしました(2015/8/92015/8/16)。全体の作業はポケットアルバムを優先していたので、こちらは一通りの返却が終わった後に腰を据えて行う予定でした。しばらくぶりに着手します。まずは双方の写真を合体し、管理番号順に整理し直します。
20160326-0402_04
そこから持ち主の方が同じと思われる写真を選出します。とても沢山ありました。
1枚写真は本当に「1枚きり」のものと、そうでないものとがあります。流出した際にアルバムから別れてしまった写真も多くあったのではないかと思います。
20160326-0402_05
写真は1枚1枚拾得されたものです。
一見すると個別の写真ですが、これだけの写真をまとめると多くの共通点が見えてきます。同じ方の、同じご家族の、同じイベントの写真が複数あります。
精査したところ、全体の約1/5は同一アルバムの写真であるということが確認できました(下段右一列)。照合作業はそれなりに時間もかかりましたが、予想以上に多くの写真をまとめることができ、やっただけの結果はありました。
まとまった写真はアルバム化することになります。
20160326-0402_01
1枚写真の「手掛かり」抽出がまだ不十分でした。写真を見てわかり得たことをリストに記してゆきます。写真が1枚だけなのでアルバムの時よりも困難でした。1枚だけ見て判らないときは、前例を参照することもあります。「同じ学校」の場合は、それで判ることがかなりありました。
そうしている内に、同じ学校であるだけでなく、撮影日時が同じ、写っている方が同じ、最終的には1つのアルバムであるという結論に至る。そのようなことが度々ありました。
20160326-0402_11
写真の年代は印字を多く参考にしました。
「写真の中」に印字がある場合は、ほぼ間違いなくその時に撮られた写真です。1980〜90年代の写真が多かったです。誕生日の場合は決定的な手掛かりとなりました。「日付」に関しては参照し過ぎると情報過多になるので、基本的に誕生日だけにしています。それ以外は「年」です。西暦と元号双方で記しました。

一方で「写真のフチ」にある印字はプリントの際に入れられるものです。1970〜80年代の写真に多くあります。この場合は必ずしもその年に撮られた写真とは限りません。それ以前に撮られた可能性も多分にあります。そのようなものは「大まかな年代指標」として参照することにしました。「●●年頃の写真」というだけでもひとつの手掛かりになります。

この他にも裏面に手掛かりがあることもあります。写っている方のお名前が書かれていることはよくありました。
20160326-0402_06
手掛かりを調べながらも、同じ方の写真が見つかる度にデータフォルダをまとめました。結婚式などは沢山あるので、「結婚式1」「結婚式2」・・・という形で複数できます。同種の写真は間違いがないように特に気をつけました。

まとまったアルバムは画像管理アプリで並び変えを行い、新規アルバムとして作り直します。ポケットアルバムは「関連付け」という形にしましたが、1枚写真の場合ははっきりしているので、ほとんどが「合体」して1つのアルバムになりました。
20160326-0402_08
ファイルのリネームは頻繁に行っていました。
合体/並び変えをした際はその都度。連番の付け直しは、概ね画像管理アプリを使いました。
最後的には作業番号から返却番号へ変換します。最後の変換はExcelの管理リストに基づきました。CSV形式で書き出したリストをリネームアプリで読み込みます。するとリストに対応した形でファイル名を変えられるようになります。手動でやるのと違い、間違いがなく素早く変換が済みます。
しばらくは双方が必要でしたので、頭に作業番号、末尾に返却番号という形で2つ残していました。合体をした際は旧番号を残し、やはり違うなという時は元通りにしています。沢山の写真データを管理する上ではこれらのアプリは不可欠なものでした。

当方で使用した管理用アプリは下記になります。Bridge以外はすべて無料です。
●画像管理
FastStone Image Viewer(Win)
Adobe Bridge(Win/Mac)

●リネーム
Shupapan(Mac)
Flexible Renamer(Win)
20160326-0402_09
完全に春になりました。
1枚写真を整理しながらも、3月返却のデータ補正をまだやっていました。他の団体さんからも返却があり、釜石では返却後の写真チェックが行われていました。
程なくこのデータも完了し返却することになったのは4月19日。そこから先、公開できるようになるまでにはさらに多くの準備があったことと思います。この作業に関わられたすべての方々に敬意を表したいと思います。

残る作業は細かな作業が多いです。
引き続き進めます。
(K1)