課外のあらいぐま

被災写真の洗浄・データ化をしています。東日本大震災で被災した地域の写真救済活動に取り組んできました(陸前高田市・釜石市)。
現在活動を再開し、2018年西日本豪雨で被災した倉敷市真備町の活動サポートをしています。
写真のことでお困りのことがあればご連絡ください。

2016年10月

8/23(日) 中央コミセン

通常の流れに戻りました。中央コミセン3階会議室です。
ROCKCORPSでは主に1日完結のまとまった作業をしていました。すべてではありませんが、予定していたことの8割くらいはできたのではないかと思います。コミセンに戻ってまたアルバム作りを続けます。
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この日は初めての方1名を含む14名の方にご参加いただきました。アルバム作成は終盤です。先が見えてきた気がしました。
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アルバムが終わりに近づく反面、データ作業は比重を増していました。データチェックと再スキャンをさらに進めます。ROCKCORPSで終わり切らなかったスキャニングもあります。
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再スキャンにはいろいろ理由があります。洗浄後に綺麗になった写真を再スキャンすることと、スキャンミスがあったアルバムのやり直しです。初期の頃はスキャナーの特徴を正確に把握していなかったため、ヘッドクリーニングが不足したままスキャニングを進めてしまったことがありました。
ドキュメントスキャナーは連続してスキャンすることができますが、頻繁にヘッドクリーニングを行わないとノイズが入ってしまうことがあります。フラットベットスキャナーと違うところは、1カ所塵が乗ると、そこだけずっと線状のノイズが入り続けてしまうということです。ヘッドクリーニングと画像確認は頻繁に行う必要があります。
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ヘッドクリーニングはスキャン10枚〜20枚に1回くらいの頻度で行なっていました。クリーニングクロスに無水エタノールを付けてヘッドを拭きます。数秒で乾きますがフキ跡が残るので、さらに乾拭きをします。クリーニングはこちらの動画を参考にしていました(後半部参照 https://youtu.be/yHglhrSHyr0 前半のサイバークリーンは隙間に詰まることもあり途中でやめました)。
塵を払うことも大切で、1アルバム終わる度にスロープや天井にあたる部分をハケ払いします。放っておくとヘッドに塵が付く要因になるので、常に綺麗な状態に保つようにします。
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アルバム作りはもうすぐ一段落します。次週には一度整理して、管理番号順に並べ変えます。その後は手掛かり情報を抽出する作業に移ります。
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代表写真は表に1枚、裏に2枚、計3枚貼ります。表にはさらに管理票を貼り手掛かり情報を記していました。

あらいぐまの活動始めの頃は「代表写真」は表に1枚だけだったと思います。その頃中心に取り組んでいた陸前高田市の返却会場でも、最初は片面1枚のみの場合がほとんどでした。
返却会場で当時話合われたことは、棚に並んでいるアルバムを順番に見ていくときに、右手でアルバムを繰りながら左側に立って見る方が多いということでした。つまりアルバムの裏側が目にしやすいということです。そのことから「裏側にも代表写真を貼ってみよう」となっていったことを記憶しています。裏側に2枚追加した効果は大きなものでした。とても見やすくなり、代表写真が増えたことで返却に結びつく可能性もより上がりました。

釜石市の写真返却ではアルバムページを開いて展示されていました。ページを360度裏返しにし、表裏で見られるような工夫がされていました。とても合理的に考えられた良い方法で、これまでにも多くの写真が返却されてきたのではないかと思います。釜石市では市民文化会館や小学校旧校舎、公民館などで震災当初より閲覧返却が行われてきました。
参照:市民文化会館展示 旧橋野小学校展示(311アーカイブス釜石さんより)
とても閲覧しやすく整理されています。拾得された地域の区割り、手掛かりになる返却情報は現在も引き継いでいます。これから先も引き継いでいけるようにまとめていきます。
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精査し枚数を増やした代表写真はデータベースにも反映しています。ファイル名には共通した特徴付けをして画像検索にも応用ができるような形にしました。表紙に貼れる写真は3枚きりですが、データにはそれ以上を登録したアルバムもあります。
代表写真の選定で最も困難だったところは、必ずしも「写りの良い写真=持ち主の方」とは限らないことです。そこは一番悩むところでした。確証が得られない場合は複数の写真を選んだり、集合写真を代表として選んだりしています。その辺は今後再精査され、絞り込み・再選定が行われましたらより良いベースになっていくのではないかと思います。
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補修・再洗浄も続けます。昭和初期の白黒写真をたくさん綺麗にしていただきました。傷みのある白黒写真はとりわけ処置が難しかったところです。コーティングがないので表面が崩れやすく、裏紙が貼り付いてしまった場合などは剥がすことが容易でありません。紙が貼り付いている時は湿らせた綿棒などで少しずつ取り除いてゆきます。場合により作業を断念することもありました。ベテランの方は可能性と引き際の境をよく理解されていたと思います。
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写真の汚れで見落としがちだったのが裏側のインク汚れです。インクは水洗浄だけでは完全に落としきれません。エタノールを使うと簡単に落とすことができます。アルバムに入れる前に汚れの気になった写真を再拭きしました。
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写真の運搬に使用していた箱がだいぶ痛んでいました。次週に写真整理を予定していたので、その際に新しくすることにしました。箱はスーパーの方のご厚意により分けていただきました。事情を話したところ10箱以上の空き箱をストックしていただけました。ありがとうございます!
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外張りに加えて中貼りをしておくと箱が歪みにくくなります。さらに縦方向に段ボール補強を入れて潰れにくくしました。
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パノラマ写真専用のスリーブもたくさんできました。厚紙にOPP袋を巻いて固定したものです。
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おなじみ山梨のFさんより再び葡萄の差し入れです。
大きいです!
あまり大きすぎると出荷には向かないのだそうで、惜しげもなく持ってきてくれるのですが、味のほうは信じられないくらい美味しかったです。こんなに美味しい葡萄は久しく食べたことがありませんでした。どうもありがとうございました!
(K1)

8/16(日) ROCKCORPS 第2回目
午前の部
ROCKCORPS 2015年2回目です。
告知のタイミングが遅れてしまったこともあり、定員割れでこの日を向かえました。実質10日間の募集期間でしたが、それでも応募してくださった方はしっかりいらっしゃいました。
参加してくださった皆さん、ありがとうございます。助かりました。
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かなりの定員割れがある状態でしたが、それでも予定していた作業はたくさんあったので、これまでよりスタッフの参加を多めにしてこの日を向かえることにしました。スタッフはこれまでのように班をまとめるだけでなく自らも作業する。純粋なROCKCOPS参加者さんと、課外のリピーターさんでなんとか乗り切ろう! ということで、臨む心はいつも以上に前に出ていたかもしれません。

そしてまた運営サポートしていただいたイベント会社の方々にもいつも以上ににお世話になっていました。募集期間が少なかったことを非常に気遣ってくださり、開催前より頻繁に状況報告を頂きました。それによりスタッフの数を調整したり、作業手順を変えたり、事前に備えることができました。「人手が足りなかったら言ってください。僕らも手伝います!」とまで言っていただき、本当に嬉しかったです。
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ともあれ午前の部、スタートです。ROCKCORPS参加7名、課外参加15名、トータル22名で作業開始しました。
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ご参加された方に参加したいきさつなどを聞いてみます。
2011年当時の「りす会あらいぐま作戦」に参加された方もいらっしゃいました。「あじと」の話はちょっと懐かしかったです。「あれからなんだかんだまだ続いているんです」と答えた気がします。時の流れを感じました。この作業は早く終わらせなければいけません。それでもこれだけ未返却のまま残っている写真があるということもまたご理解いただけたのではないかと思います。
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先週のコミセンで整理した1枚単位の写真です。仮収納の網袋から出し、OPP袋に入れます。実際の返却に使われる「釜石管理票」を入れていただきました。
OPPに収納するとコンパクトです。写真と番号表の対を間違えないように、1枚1枚確認して入れてゆきます。1枚単位の写真はこの状態で管理されることになります。2枚以上の写真はすべてアルバム扱いとなり、ポケットアルバムや厚紙にまとめ整理します。
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写真は後に相互照合を行い再編します。
1枚単位の写真は本当に「1枚きりのもの」と「アルバムから外れてバラバラになったもの」双方があります。流出したときに壊れてしまったアルバムはたくさんあります。また束で保管されていた写真が分散してしまったケースもあります。そうした写真は再編して可能な限り元通りのアルバムにしてゆきます。
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黒Tシャツはスタッフとして参加した皆さんです。
日頃コミセンに参加している方たちで、多くの方が呼びかけに応じてくれました。
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スキャニングはすべて課外スタッフで行いました。6/14のROCKCORPSで行ったスキャンの続きです。再スキャンが多かったので、ノイズチェックを入念に行いながらスキャンしました。
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スキャニングの進みは早かったです。集中して進めることができました。
昼食を挟んで午後の部になります。


午後の部

午前の続きに加えて、午後から予定していた作業もありました。午後の参加者さんは少し多くなり、ROCKCORPS参加11名、課外参加15名、トータル26名で作業を始めました。
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ROCKCORPSより参加された方の班は2班です。1班目は午前と同じく1枚写真の整理をしました。
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午後からご参加された方の中にも見たことある方が・・
コミセンに参加したことがあり、かつ岩手に行ったときにも度々お会いしていました。意外なところでまたお会いできて嬉しかったです。ROCKCORPSに参加される方は、初めてボランティア活動をする方もいますし、日頃からいろいろやっていて改めて参加したという方もいらっしゃいます。
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OPP袋に入れる写真は「表=管理表/裏=写真」で背中合わせで収納します。
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課外スタッフもこの日は実動部隊です。照合確認、アルバム作成、補修、スキャニング。いろいろやりました。
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写真の再点検をしています。裏面にインクの滲みが残るケースが度々あります。インクの汚れはエタノールを使うと綺麗に落とせます。
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ベテランのKさんには、写真の点検と補修をずっとお願いしていました。写真の状態を見ていただき、すぐアルバムを作れるかどうか、再洗浄が必要かどうかなどを判断していただきました。写真の状態を見て仕分けをする作業はとても重要で、結果に直結するものとなります。主にKさんと松浦、私で作業前に行っていました。
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スキャンチームは前回のROCKCORPSでやっていたスキャンの続きです。進め方については前週から打ち合わせをし、かなり計画的に進めていました。
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この日は陸前高田市の写真も扱いました。
ずっと進めていたデータ復元プロジェクト『デジぐま』で蘇った写真です。

2年半前より洗浄前写真のデータをお預かりし、1枚1枚を切り出す作業を行ってきました。データは2011年当時にカメラで撮られたもので膨大な数があります。何度か返却を行ってきましたが、この度ようやく全ての切り出し作業が終わり最後の返却に漕ぎつけることができました。これまでの経緯については過去記事をご参照いただければと思います(2014/12 2014/6 2014/1 2013/10)。

震災後、救出された写真のほとんどは濡れていました。濡れている写真はそのままですとバクテリアの増殖が止まりません。当初の被災写真は膨大な数があり、毎日が腐食進行との闘いでした。
写真のほとんどは洗浄に入る前に撮影されたもので、泥の付着がありますが、ある程度の像が残っています。現在では既に像が失われてしまっている写真も多く含まれます。データのまま埋もれてしまえば永遠に持ち主の方に返らない写真になってしまいます。誰もやらなければそのままです。時間が掛かってもこの切り出しは完了させ、1枚1枚を返却できるようにする必要がありました。

それがデジぐまプロジェクトの主な目的で、2013年より続いていました。写真の歪みもあり作業は容易ではありません。予想通り時間が掛かりましたが、ここへ来てようやく全てを完遂することができ、最後のプリントを出力しました。地道に切り出しをしていただいた方々の努力の成果と思います。
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『デジぐま』プロジェクトはそのような目的でずっと進められていました。この日は皆さんにプリントした写真を整理する作業をしていただきました。写真の裏側にナンバーが記載されています。それをアルバム別に分ける作業をしました。
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アルバムも仕上がりました。数人でずっと作り続けていました。
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整理していただいた1枚写真です。
アマゾンさんより引き継ぎました。ROCKCORPSで整理され、その後課外のコミセン活動で集約されます。多くの方々の手により作業が引き継がれてゆきます。
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ROCKCORPS最終日は無事終わりました。いろいろな作業をやり密度が濃かったです。
この年のセレブレーションは、9/5に福島県内で行われ、中島美嘉さん/PUFFYさん/HOME MADE 家族さん/Will I amさんが出演しました。http://rockcorps.yahoo.co.jp/2015/news/blog/21.html

この日1日を支えてくださった皆さん、運営協力していただいたイベントスタッフの皆さん、ありがとうございました。
次週からはまたコミセンに戻ります。
(K1)

8/9(日) 中町集会所

前週に引き続き沢山の方にご参加いただきました。
Yahoo!ボランティアはじめ、ポータルサイトをご覧になり参加された方が多かったです。初めての方9名を含む28名の方にご参加いただきました。
この日の3日前に急遽2回目のROCKCORPS開催日(8/16)が決まり募集が始まりました。諸々あり決定が遅れていたのですが、それに続くまとめ作業もする予定で、多くの方のご参加を募っていました。
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町内会の宴会も行われる大広間です。その部屋が一杯になりました。
この日のための事前準備はかなり入念にしていました。作業ごとに班に分かれてそれぞれ始めます。
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データ班はいつも通り、アルバム作成前の並び変えです。アルバムのベースになるところで、慣れているベテランの方々にお願いしました。
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アルバム作成には初参加の方にも多く加わっていただきました。9名もの方に来ていただいたことは久しぶりです。部屋全体にいつもと違う新鮮な雰囲気が漂っていました。
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アルバム作りはさらに進めます。ベテランの方には枚数の多いアルバムを中心に作っていただきました。多枚数のアルバムは事前にサムネールプリントを作っています。並べ変えをしながらアルバムを作ります。
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OPP袋は代表写真を貼るとき使いますが、損傷のある写真や、ベタ付きが取りきれない写真などにも使います。そのままアルバムに入れてしまうと影響が出る可能性があるためです。アルバムから落下してしまいそうな小さな写真にも使います。
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パノラマ写真を収納するシートを作りました。A4のOPP袋を2つに折って厚紙に固定します。パノラマ写真は1990年代頃に広く普及し、パノラマモードが付いたカメラもたくさん出回りました。後の手掛かり作業では年代指標にもしていました。L版数十枚+パノラマ数枚というアルバム構成が全体として多かったと思います。ポケットアルバムと一緒にすると折れてしまうのでシートは「厚紙」です。
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アマゾンさんの社内活動から作業を引き継いでいました(前回ROCKCORPS参照)。1枚単位の写真が沢山あります。アマゾンさんでは洗浄とスキャニングをしていただいています。これを課外にある同様の写真と合わせ再編を行う予定です。1枚単位の写真は、そのまま1枚の時もありますが、もともと1つのアルバムだったものが分かれてしまったという場合もあります。後にそれを照合して再編をします。この日は実際の返却で使用する管理票を作っていただきました。
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1枚1枚に基本管理票を付けてゆくことになります。この日は引き継ぎした分をすべて作りました。写真と合わせる作業は次のROCKCORPSでやることに決めました。この日はその前準備です。再編はさらにその後になります。
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お預かりした写真です。6/14のROCKCORPSで一度整理しました。すべて洗浄とスキャニングがされています。アマゾンさんの取り組みはこちらをご参照いただければと思います(http://kagaiguma.blog.jp/archives/1008666900.html)。社内活動で写真洗浄を進めていただいただけでなく、AWSサーバーやほしいものリストの利用など、諸々で活動支援をしていただきました。サーバーは当方だけでなくプロジェクト全体のやりとりでも使用しています。本当に助かっていました。お預かりした写真は責任を持って次のステップへ繋ぎます。
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写真をひとつひとつ確認してゆきました。翌週には新しい管理票とともにまとめることになります。
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読み合わせをしながら照合をしました。1人でやるよりも早く正確です。
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不明点がある場合はすぐExcelの本リストを確認します。修正があれば気づいたその場で入力して更新します。
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アルバムが沢山仕上がりました。大勢で取り組んだこともあり一気に進みました。アルバム作成全体では終わりに近づいています。
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山梨のFさんより葡萄の差し入れがありました。桃も美味でしたが葡萄も最高なものでした。もぎたてでとてもフレッシュです。ありがとうございました!
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終わりの会です。
全員がリピート参加者の時は終わりの会なしにバタバタと退散してしまうことも多かったところです。この日はちゃんとやりました。どのような目的でこの活動があるのか、現在はどのような段階にあるのか、詳細にお伝えいたしました。
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コミセンが終わるとデジぐまです。
活動前にはサーバーより切り出しデータをダウンロードして準備をします。活動後には新たに切り出すデータをアップします。活動は日々の積み重ねのもと成り立っていました。

次週はROCKCORPS 2回目です。いろいろと準備をしていました。人数が多い日にやることと、少ない日にやることは性格が違います。多人数の日はまとまったことを集中して進めることが多かったと思います。その意味ではこの日もかなりROCKCORPS的な1日で次週と対になった作業日でした。活動終わりに宅急便センターに寄り、ROCKCORPSへ向けて荷物を発送しました。
(K1)

8/2(日) 吉祥寺南町コミセン

先月と同様、1階けやきをお借りしました。
大勢の参加者さんで部屋はいっぱいです。
通常のアルバム作成に加え、少し枚数の多い大きなアルバムを作る予定で、ポータルサイトに募集を出していました。初めての方5名を含む21名の方にご参加いただきました。
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初参加の方は夏休み中ということもあり学生さんが多かったと思います。ポータルサイトを見て来てくださった方が多いです。初めて活動に参加する時はやはり緊張するものです。自分が初めてだった時のことを思い起こすと同じ気持ちになります。

リピート参加の方が多かったですが、常連だけで固められている雰囲気というのはとかく辛いものもあります。最も避けたかったのは内輪の馴れ合いです。皆さん顔なじみで仲も良かったのですが、常にフラットな作業環境であることを心がけていました。幸い皆さんはとてもオープンで「どなたでも参加できる」環境は保たれていたと思います。
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この日も中心はアルバム作成です。
朝からデータ班とアルバム班に分かれて両輪で作業を進めました。
進行状況としては、先の目処が立つくらいのところまではきていました。
秋には一旦まとめて次の作業(手掛かり情報)に移行する予定で考えていました。
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アルバム作成はリピーターの方々を中心にこれまで通り続けます。
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「けやき」は2部屋続きの部屋です。真ん中に引き戸レールがあり、跨ぐと少し作業がし辛いです。この日はそこに備品台を置きました。各自それぞれに必要な備品を取ってきて作業を進めます。すぐ取れる位置にあったのがとても良かったと思います。奥の方にある時は備品が行き渡たらずじまいだったということもあり、そのような時はやはり作業が窮屈でした。仕上がりにも影響するので、備品は潤沢にすぐ使える状態にしておくのがベストだったと思います。
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L版写真に加えて大判写真がある場合は、厚紙の補強をして折れ曲がらないようにします。
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データ班はアルバム前の作業。
チェックと写真の並び変えです。
スキャニングも行いました。スキャニングは再スキャンが中心です。
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初参加の方を中心に枚数の多いアルバムに着手しました。まずは写真をデータに沿って並び変えます。写真は沢山ありますが、全部で1つのアルバムです。いくつかに小分けしました。枚数が多かったので、パソコンではなくプリントを見ながら並び変えることにしました。
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こちらは別のアルバムですが、同じく数百枚ある大きなアルバムです。ベテランのTさんに一任しました。
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並び変えが済んだところからアルバムを作りを開始します。
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午後はかなり席が不足ぎみだったかもしれません。スキャナーをもう1台稼働しましたが、空いているスペースがなく隅っこの方になってしまいました。荷物を片付けて場所を確保していただけました。この頃のスキャニングは条件が複雑でした。再スキャンが中心でしたので、「何枚目だけスキャン」「裏側だけスキャン」などデータ補完が多かったと思います。アルバムごと再スキャンする場合はノイズが出ないように注意しました。
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アルバムが仕上がりました。
一冊一冊をチェックして、問題があるようでしたらすぐ修正します。
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終了30分前には作業を切り上げて、片付けに入ります。
アルバム作成前/作成後、それぞれに箱を分けてラベルを最新にします。
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密度の高い一日でした。
吉祥寺駅までは皆さんで連れ立って帰ることが多かったです。帰りはカーゴの運搬を手伝っていただきました。とても助かっていました。
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作業はコミセン以外でも続きます。
フラットスキャンした写真の切り出しは『デジぐまサーバー』を通して行っていました。
『デジぐま』はデータ専門のボランティアプロジェクトです。サーバーはアマゾンさんのご支援でお借りしていました。切り出しにご協力いただいていた方は、コミセン活動にも参加している方、データ専門でご協力くださる方。それぞれいらっしゃいました。
作業は日夜続き、次の活動日までにデータが揃います。
この頃のデータ作業は、毎日ほぼ休みなく続いていたと思います。
翌週に備え再びデータを準備します。
(K1)

7/12(日) 吉祥寺西コミセン

吉祥寺西コミセンさんの2階和室はとても広いです。
部屋全体を使ってのびのびと作業ができます。
集中力を必要とする整理作業などによく利用させていただいていました。
この日も1日アルバム集中作業日です。
初参加の方3名を含む18名の方にご参加いただきました
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朝のミーティングは一時期と違いスピーディーです。
準備を進めながら個別に役割を決めてゆきます。
この日のポイントを確認をしたらすぐ作業に入ります。
リピート参加いただいている方は、皆さん作業を熟知していました。
初めて参加された方にはアルバムの作り方を直接説明させていただきました。
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写真は管理番号順に箱に収納しています。湿気が寄らないように袋に入れ、さらに除湿剤を入れています。この頃より詳細な一覧表を付けるようになりました。写真を取り出したら番号を消します。ピックアップの時間が短縮され、進行がすぐ判るようになりました。必要以上に動かさずに済むため、写真を保護する上でも良かったと思います。
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ピックアップした写真はデータ班が総チェックをします。データ班の役割は、アルバムを作る前段階の調整です。照合確認と写真の並び変えをします。
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写真をデータ順に合わせて並び変え、メモデータがあるかどうかの確認、スキャンミスがないかどうかの確認をします。
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その後はアルバム作成です。ひたすら進めます。
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ベテランの方の作業は的確です。枚数の多いアルバムや、とりわけ注意が必要なアルバムをお願いしていました。作業中にはいろいろなことに気づいていただき、何かある時はその都度修正を入れました。
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この日は初参加の方もいらしゃいました。
ブログとツイッター以外にもポータルサイト(Yahoo!ボランティアボランティアプラットフォームボランティアインフォ)にも募集を出していました。サイト募集を見ていらっしゃる方がとても多かったです。初参加の方にも、すぐ作業に慣れていただくことができました。
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損傷のある写真はOPP袋で保護をしてからアルバムに入れます。直接アルバムに入れると表面が崩れてしまったり、破損が広がることもあります。損傷がそれ以上進んでいかないように1枚づつ包みます。
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アルバムは「40枚入り/24枚入り/2〜3枚用の厚紙」があります。
必要に応じて各自適切なものを選びます。
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アルバムに付ける管理番号票です。
既に判っている手掛かり情報は入力しています。
手掛かり情報はアルバムが仕上がってから、もう一度調べます。
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データ確認とアルバム作成の両輪で進めてゆきました。
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終了後は座卓を片付け部屋掃除です。
掃除にはとりわけ気を使っていました。時に水を使うこともある写真洗浄活動です。懸念を持たれる場合もあります。すべては地域との信頼関係の上成り立っていました。次に利用する方々のことを考え、洗浄の名に恥じぬよう部屋を綺麗にして帰ります。
最後は電気を消して戸締まりをしたら1日終了です。


7/19(日) 中央コミセン

翌週は中央コミセン。3階会議室でした。
距離は最も近くカーゴの運搬は比較的楽です。ですがエレベーターはないので荷物は3階まで手上げします。写真の箱はひとり1個づつ、道具箱・機材箱は2人掛かりで3階まで運びます。それからスタートです。
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この日は初めての方1名を含む15名の方にご参加いただいています。
前週同様データ確認/アルバム作成です。
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アルバム作りを始めてから3ヶ月半。完成レベルは非常に高くなりました。
仕様は統一していますが、ベテランの方々はそれぞれ独自に手順を持たれているようです。
活動では全般に渡り個々人の力を信頼していました。アイデアがあればすぐにまず実行していただき、良い施策であれば参加者全員で共有してやり方を変容させてきました。各人の工夫によりアルバムは細かいところまで良くなっていったと思います。
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枚数の多いアルバムです。
40枚アルバム、あるいは24枚アルバムを連結します。
連結したら背を平綴じして1冊にまとめます。
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途中でテープを止めるとそこから剥がれてくることがあります。テープの端は斜めに切ってタブを作り、裏側に折り返すことでめくれ上がってくることを防ぎました。またアルバムの周囲をテープで一周することで強度も増します。テープには経年劣化に強い「透明美色(Scotch)」というテープを使いました。他の思い出の品返却場で、作成より数年経ったアルバムが綻び始めているところを多く目にし、長期保管にも耐え得るように改善を図りました。
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毎回遠方からいらっしゃる方もいます。
どんな作業でも前向きに取り組んでくださり、非常に助かりました。『デジぐま』にも参加していただき、本活動以外でもたくさん作業していただいています。
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データの並び変えも続けます。人別、時代別、イベント別に写真の並びを整えてゆきます。代表写真もここで選びます。

並び変えは時代別に古い順に並べたくもなりますが、写真を見つけていただくことを主に考えた場合は、最近の写真のほうがより判りやすいのではないかと思いました。なるべく最近の良く写っている写真を前の方にし、成長記録であれば、大人になってからの写真を代表写真に選ぶことが多かったです。1番目は大人になってからの写真。2番目3番目の代表写真は学生時代の写真、子どもの頃の写真と、時間軸に幅を持たせることがよくありました。そしてご家族やご友人と一緒に居るときの写真をなるべく選ぶようにしていました。ご本人以外の方が鍵になることもあるためです。
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並び変え以外にも、データでできることがあれば可能なかぎり取り入れました。Photoshop「修復ブラシツール」では微細な塵を消すことができます。小さな泥粒、洗浄では落とせなかったカビなどを消していました。変色してしまった写真は色補正で直すことができます。綺麗になった写真はプリントを付けることにしていました。
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沢山のアルバムができました。作業管理票は返却の直前まで残します。スキャンした日付が書いてあり、問題がある時はその日のデータを見ればだいたい原因が判りました。変更前の元データも日付別に整理して保管していました。
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幅広透明テープのご支援を受けました。
活動に梱包は欠かせません。
その後の梱包に大活躍することになりました。
ありがとうございました。
(K1)

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