課外のあらいぐま

被災写真の洗浄・データ化をしています。東日本大震災で被災した地域の写真救済活動に取り組んできました(陸前高田市・釜石市)。
現在活動を再開し、2018年西日本豪雨で被災した倉敷市真備町の活動サポートをしています。
写真のことでお困りのことがあればご連絡ください。

2016年11月

12/5(土)7(月)11(金)
武蔵野市民社協ボランティアセンター分室


12月上旬の分室作業です。
完成済みアルバムの調整を続けます。
12月5日/7名、7日/4名、11日/6名の方にそれぞれご参加いただきました。
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2階和室にアルバム箱を広げ、隣の2部屋で作業をしました。
金曜土曜日は参加された方も多かったので作業の幅を広げました。
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10月以降のコミセンで仕上がったアルバムをこちらへ持ってきました。枚数が多いアルバムが中心です。
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データとの照合作業を進めます。
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アルバムインデックスに手掛かり情報を記入する作業をずっと続けていました。全体としては中盤に差し掛かってきたと思います。もうしばらくこの作業は続くことになります。
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同時にデータのリスト作りも続けます。手掛かり情報が記してあり返却に活かされます。

アルバムやデータを何度も見ている内に気が付くことがありました。それは同じ持ち主の方のアルバムが複数あるということです。1つのアルバムが分散してしまったのか、元々数冊に渡るものであったかは分かりません。少ないもので2・3冊、多い際は10冊以上が別件アルバムとしてあります。内容はほぼ共通しています。そのようなアルバムは同じ持ち主の方のアルバムである可能性が高く、共通するアルバム同士をそれぞれ関連付けする必要があります。

リストに「同件アルバム」の可能性がある番号を記録していきました。最終的にはアルバムインデックスにも記すことになります。

明らかに1つのアルバムだったものは合体することもありました。合体するか、関連付けに留めるかの基準は、「同一人物、同一家族、同一日時」など条件が重なるかどうかに拠ります。同じ方が写っているだけでは確証できません。そこはとても迷うところでしたが、迷った場合は合体せず情報の関連付けのみに留める、ということで進めていました。
1冊のアルバムが見つかると、同時に複数のアルバムが見つかることもある得るということが言えます。閲覧の機会は限られていますので、できる限りの可能性を結び付けていくことにしました。
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そのようなことも踏まえて手がかり情報の再チェックをしていきます。おそらく現地ではさらに多くのことが判ってくるのではないかと思います。こちらでできる最大限のところまでは進めました。
アルバムを見直せば見直すほど関連が見付かります。そのようなアルバムは最後まで返却を待つことにいたしました。全てのアルバムを確認した後で最終まとめをします。
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数枚単位で合体するアルバムはかなりありました。分散してしまった写真が別々に拾得されたものという可能性があります。そのようなものはすぐにアルバムを作り直します。同時にデータの再編も行いました。
10枚以上のアルバムになると難しいところがあります。共通項があっても、別の方のアルバムということも考えられます。アルバム同士の混在もいくつか見受けられました。実際のところは分かりませんので、そのようなアルバムは合体せず「関連づけ」という形でお互いを紐付けます。

アルバム同士の混在が疑われたのは、写真が散在していた状況から予測ができました。アルバムによっては部分的に返却になる可能性も推測されます。そのようなことはこれまで関わってきた返却会場では度々行われていました。陸前高田市思い出の品さんでは、必ず全ての写真がご自分のものであるかどうかを確認いただいてから返却をされているそうです。「一部の写真は私のものではない」というようなことは実際にあることです。そのためにもシーン別に写真を並べ変えることはとても重要なことでした。

2011年の頃に「集約段階の」状態を実際に見ていましたので、混在があり得ることは十分に想像ができます。集約段階では必ずしも整然とまとまっているわけではありません。あちこちに散らばっている写真を拾い集めてまとめる場合もあります。初期の活動ではバラバラになった写真を見比べながら合わせていくということを度々やっていました。釜石の初期段階は見ていませんので詳細は分かりませんが、写真のまとまりを見る限り同じことがあろうことは予測できました。

そのような状況を踏まえ、アルバム全体を見渡し、できる限りのアルバムを関連付けしていくことにしました(他で洗浄した写真を引き受けたことは、後に大きな意義があったことに気がつきました)。
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こちらの1200〜1500番台は1枚〜5枚単位の小さなまとまりが多かったところです。この単位の写真はアマゾンさんでも沢山洗浄をしていました。一通りのアルバムを返却した後に照合・再編作業をしていくことになります。「情報」「再編」という、形ではない部分のまとめはそれなりに時間を要しましたが、今から思い起こすとやっただけの結果はあったと思います。
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社協さんのご厚意により、アルバム箱をクローゼットに置かせていただくことになりました。セキュリティーがしっかりしていて安心できました。このことには本当に社協さんに感謝をしなければなりません。分室での作業がなければ大幅に返却が遅れていたことと思います。ありがとうございました。
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12月9日には中央コミセンで大掃除があり、課外のあらいぐまも参加いたしました。施設を利用する100名近くの方が参加され、共同で1年の汚れを落としました。

もうしばらく社協さんにもコミセンさんにもお世話になることになります。
いつも本当にありがとうございます。
(K1)

11/26(木)28(土)
武蔵野市民社協ボランティアセンター分室


11月後半のボランティアセンター分室です。
アルバムの最終調整を続けます。
26日/3名、28日/6名の方にご参加いただきました。
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引き続きインデックスカードへ情報を記入する作業を進めました。事前に作成したリストより手掛かり情報を転記していきます。
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第1優先する情報はあらかじめマーキングしてあり、そのような情報は他より大きく記していきます。順番なども必要なことを連想しやすい形に整えました。
お名前には難しい漢字もあり、漢字が正しいかどうかを電子辞書で確認しながら進めていただけました。この段階で代表写真を変更したりすることも度々あります。
総合的に写真と情報をチェックしていただきとても助かりました。
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保管用の袋へ番号を記す作業も。
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とても大きく判りやすい字で記していただきました。膨大な量があり、インデックス記入とともにこの作業もずっと続けていました。
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袋はひとまず箱ごとに分けてまとめます。写真の確認が終わった後にアルバムを入れていくことになります。
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28日も同じ作業を続けます。
室内はとても冷えていました。写真を置いている部屋では上着を着て作業をしていました。
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土曜日は参加される方も多かったので、アルバムの直しも積極的に行いました。その際にもしっかりと内容を見てくださるので、最終的には完璧に近い形になったと思います。とても助かりました。
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後に仕上がったアルバムも持参しました。
何冊も束ねたアルバムが多かったです。
一通り照合確認を行うことになります。
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先に返却予定のフエルアルバムはほぼまとまりつつありました。データが全て揃っているかどうかを一通り確認いたしました。
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一通りのページを拭いて綺麗にしました。空気に当てて乾かします。ページ間に少なからず残留していたカビや手垢なども落とすことができたと思います。
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手掛かり情報の精査はずっと続けていました。私は主に後半のアルバムを担当し次の作業に備えていました。12月〜1月にかけては後半分をまとめていくことになります。
まだまだ続きます。
(K1)

11/4(水)6(金)13()18()20
武蔵野市民社協ボランティアセンター分室


11/20までのボランティアセンター分室です。
平日参加できる方を中心に、完成済みアルバムの調整を行っていました。4日/5名、6日/4名、13日/7名、18日/5名、20日/5名の方にそれぞれご参加いただいています。
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主に進めていたことはアルバムに手掛かり情報を記す作業です。週に3〜4回とハードなスケジュールでしたが、集中して最後の作業を進めました。
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手掛かり情報は事前にひと通り調べています。全てを一度再編した上で、確定したものからアルバムインデックスに記していきます。記入の際には情報を見間違えることを避けるため定規を使っていました。
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アルバムに記す際は、文字の強弱なども考慮しました。お名前に関しては最も大きく太くマジック書きで記しています。あらかじめ印字されている場合は下線を引いて目立たせました。学校名や会社名なども比較的大きめです。旅行先やイベント名など、付帯的な状況はそれよりも少し控え目になっています。
代表写真とともに「最初に目に入る情報」という視点で優先順位を選んでいます。返却の機会は限られていますので確実に見つけられる視覚情報を大切に考えました。
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インデックスに記す事柄はデータベースにも同じ情報が入ります。データから捜していただいても、アルバムから捜していただいても、該当する写真を見つけることができると思います。
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仕上がったアルバムを1つ1つ返却袋に収納しました。
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写真1枚きりの場合は折れ曲がり防止のため、厚紙を同封しています。
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それ以外の作業は、ひたすら確認しては修正、確認しては修正の連続です。このまま返却ベースに乗ることを想定すると、不具合がある状態ではお返しできません。完全に確証が得られるまで修正を続けます。
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1部屋分を使い、その日確認するアルバム箱を開封しました。何かあればアルバムを取りに行き、隣の部屋で作業をする。その繰り返しです。
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アルバム毎に個別課題を解決していきます。プリントした写真をアルバムに入れたり、データの再調整をしたりが大半です。この作業は大人数で一気にやるということができません。一定の視点で冷静に確認を行い、ひとつづつクリアしていく必要がありました。
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アルバムの作り直しや並べ変えもあります。代表写真が小さい場合は引き伸ばしプリントを付けたりもしました。写真を見つけていただくことを念頭に、可能なかぎりの補足をします。
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データとの照合はこれが最後の機会です。漏れがないように慎重に確認をしました。
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完成済みのアルバム箱は20箱近くあります。1週間で5〜8箱くらいのペースで最後のまとめを進めました。この作業は当分の間続きます。
(K1)

11/22(日)
中央コミュニティーセンター


日曜日の中央コミセン、3階第1会議室です。
大判写真をまとめます。
ベテランの皆様12名の方にご参加いただきました。
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大判写真は前週までに半分程まとめていました。
データチェックは一通り済んでいます。
この日中に完成の予定です。
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1冊1冊を確認し返却袋へ入れてゆきます。
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サイズはA5サイズ、A4サイズとそれ以上はA3サイズの袋に入れていました。中間サイズがまちまちにありますが、不揃いのまま収納するととても扱いづらいものになってしまいます。全体では概ね3つのサイズ区分に分けていました。
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A4に収めるものは六切りサイズと、それに近い変形サイズの写真が大半です。学校の集合写真などに多いサイズで、A4の袋には必然的に集合写真が多くまとまります。
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B4以上のサイズは成人式・結婚式・七五三の写真などが多く、写真館の記念アルバムが中心でした。中には台紙のない1枚きりの写真もあります。製本アルバムの間に単独写真が挟まるようなこともあり、折れ曲がりがとても心配でした。このサイズの台紙は厚紙2枚を貼り合わせて、とりわけ頑丈にすることにしました。
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通常のアルバム作りも進めます。概ね引き継ぎでお預かりした分です。他のアルバムとの照合もあるので、返却は2回目以降になります。
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中判写真(2L/KGサイズなど)はポケットアルバムと同じサイズ(A5サイズ)でまとめていました。単独1〜2枚の場合もやはり折れ曲がりが心配でしたので、しっかりとした厚紙に添付します。
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ポケットアルバムの作成も進めます。表紙には代表写真と管理票(情報インデックス)を添付します。
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管理票はアルバム毎に添付していました。記す内容はデータベースとリンクしているものです。あらゆる可能性を想定し、パソコンから見ても実物を見ても写真を捜せるようにまとめていました。パソコン閲覧だけの小さな返却会から、アルバムを持ち出して行う大掛かりな返却会まで対応することができると思います。
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管理票には返却に繋がる手掛かり情報を記します。お名前・学校・会社名・お店の名前などです。地域に関しては拾得された段階から引き続く情報を保持しています。さらに詳細な地域名はそれぞれ管理票に記します。
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手掛かり情報の作業は頻繁にネット検索を利用していました。学校名や施設名で確証が得られない場合は必ず確認を取ります。間違った情報を記すことはできません。逆にあとちょっとで判るというところを放置することもできません。最後の一押しに検索は本当に役立ちました。
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裏面の台紙糊の下はカビが潜んでいる場合が多くあります。放置するとアルバム全体にカビを広げる原因になってしまいます。可能な限り台紙糊は剥がすようにしていました。
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データの照合確認、フエルアルバムの追加スキャンも行っています。
フエルアルバムは大判写真とともに一番最初に返却するスケジュールになっています。
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いつの間にか秋が深まっていました。
偶然にも後日談として記す本日は、この日の1年後です。終わってみれば早いものです。大震災の余震が5年半後の本日また訪れました。時が経つのが早いのか遅いのかがよく分からなくなってきます。時間の基準は曖昧なものです。

5年半前に流出した写真が今でも未返却のままあるということを、どうか記憶に留めていただけましたらと思います。お手元に還る日が来ることを願っております。
(K1)

11/15(日)
中町集会所


翌日曜日の中町集会所です。
アルバム作成・大判写真の作業を詰めます。
リピーターの皆さん13名の方にご参加いただきました。
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この間にも平日の作業は続いていました。分室ではL版アルバムの準備を進めています。コミセンでは大判写真をまとめていくことになります。
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大判写真の洗浄/スキャニングは一通り済んでいました。返却前の最後のまとめ作業になります。当方でお預かりしていた大判写真は、A4〜B4大のものが中心です。結婚式などの台紙付き写真がほとんどでした。
それ以外の大きな写真、額入り写真(遺影やポートレイトなど)は光が丘さんで概ね作業をされています(写真洗浄@光が丘さんより 2014/9 2014/7)。
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台紙の状態が不安定なアルバムがまだいくつかありました。そのようなものには補修を加えます。写真と台紙の間に汚れが残っている場合もあります。最終チェックとともに可能なかぎり良い状態へと近づけていきました。
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データチェック。
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情報確認。
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台紙もたくさん作りました。
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B4以上の写真は曲がりやすいので、さらに厚紙を強くしました。
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管理票だけでなく、袋の上にも管理番号を記しています。都度引き出さなくても写真を探すことができるため、管理上はとても理に適っていると思いました。釜石全ての写真で共通です。
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袋の中で写真が動いてしまうと傷がつくこともあるかもしれません。ポンプで袋の空気抜きをしました。空気を抜くと写真はほとんど動かなくなります。
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多枚数のアルバム作りは、ほぼ完成です。
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白黒写真の補修。
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裏面のエタノール洗浄も。

アルバムの表紙も一通り拭いて綺麗にしました。お手元にアルバムが返った後は、お茶の間でご覧になるようなこともあるかもしれません。砂汚れが手に付かないないように、最後の仕上げは念入りに行いました。
大判写真はこれで半分ほどチェックを終えました。
翌週も続けます。

この頃より1月中の返却開始を目指して予定を組み直しました。
年内は無理でしたが、1月にはなんとか間に合いそうです。
あと数ヶ月間、最後の調整を続けます。
(K1)

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