課外のあらいぐま

被災した写真を洗浄・データ化する活動をしています。
持ち主の方が見つかっていない写真が今でも数多くあります。1日でも早く持ち主の方へお返しできるよう活動しています。

2017年04月

釜石市ホームページより以下のアナウンスです。
釜石市役所内で思い出の品(震災拾得物)の写真データと台帳リストの閲覧ができます。データ化済のものはパソコンで、それ以外は従来からある台帳リストで閲覧することができます。釜石市内で思い出の品をお探しの方は、是非ご覧になっていただければと思います。

釜石市ホームページより
思い出の品(震災拾得物)写真データの閲覧について
Kamaishi_Omoide_Info
閲覧場所:
釜石市役所第2庁舎 環境課内

釜石市只越町3-9-13)

日時:
平日(月〜金)
9:00〜17:00
(土日祝年末年始除く)

閲覧可能データ数(現在)
写真 約45,000枚
(全量約130,000枚)

※データ化済写真: 閲覧用パソコンで閲覧可
 未データ化写真: 別途写真台帳で閲覧可


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今でも多くの未返却写真があります。これまで諦めていたという方でも、まだ見つかる可能性は残されていると思います。またお知り合いの方が写っている写真を見かけたという場合は、ご本人やご家族の方にお伝えいただけましたらと思います。人伝で返却が実現することもあります。「市役所で閲覧ができる」ということを市民の皆様へお知らせください。データ化は現在進行中で、今後もさらに追加されていかれるとのことです。

このようなことが可能になったのは、ひとえに釜石市職員方々の温情と、保管を継続されデータ化を選択されたその英断に拠るところと思います。
保全する作業は様々な方のサポートのもと進められてきました。一端にいた私たちも返却の継続は何よりも願っていたことでした。お手元に戻りますことを祈っております。

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これまでの経緯
経緯について。現存する記録を参照にいくつか記します。
津波流出した「思い出の品」の数々は、これまで多くの方々の手により保護されてきました。それは単なる流出物ではない、住民の方の「大切なもの」という共通認識のもと保護されてきたものと思います。早期に返却されたものもあれば、未返却のものもあります。未返却のものは現在に至るまで大切に保全されてきました。

2011年:捜索・拾得・集約
写真をはじめとする「思い出の品」は、自衛隊・警察・消防による捜索復旧活動の際に多くが保護を受けています。住民の方々による拾得、瓦礫撤去作業の際に保護されたもの、ボランティアによる拾得作業など、様々な経過を経て保護集約されました。

陸上自衛隊八戸駐屯地さま捜索復旧活動の記録
2011/3 2011/4 2011/5 隊員さま証言
(八戸市HPより)


2011年:集約・洗浄から公開返却
集約は旧市民文化会館・旧橋野小学校などの地域拠点に一旦集められました。社協さん派遣のボランティアにより写真洗浄が行われ、種類別・拾得場所別に整理され公開返却されていました。カリタス釜石さんをはじめ多くのボランティア協力によりその活動は支えられていました。最終的に旧市民文化会館にすべてが集まりしばらく公開されていました。

災害ボランティアセンターでの洗浄
2011/6/3 2011/6/21 2011/7/28
(釜石社会福祉協議会さまより)

旧市民文化会館での展示
2011/6/3
(カリタス釜石さまより)
2011/9/6
(311アーカイブ釜石さまより)

旧橋野小学校での洗浄・展示

2011/7/9 2011/8/28 2011/9/13 2011/9/14
(カリタス釜石さまより)
2011/9/6
(311アーカイブ釜石さまより)

唐丹公民館での洗浄
2011/7/27
(カリタス釜石さまより)

箱崎での洗浄・返却
2011/9/14 2011/10/2
(遠野まごころネット写真班さまより)


2013年まで:その後の台帳展示
公開返却とともに、代表写真を一覧にした台帳が作成されます。手掛かり情報などもまとめられ、原初のデータベースになりました。台帳は釜石駅前のシープラザ遊など各所で展示され、2013年3月まで公開が行われました。

旧市民文化会館にて
2012/4/25
(加藤商事さまより)

シープラザ遊にて
2012/6/7 2013/3/18
(サポートセンターRIASさまより)


2013年以降:データ化・再洗浄
その後の台帳閲覧は市役所内で引き続きます。並行してデジタルデータ化が進められました。原本写真の再洗浄も行われ、長期的な保管にも耐え得るかたちでアルバムにまとまりました。作業は三陸アーカイブ減災センターさま基点に、各地の写真洗浄ボランティア・企業CSRなどの協力により進められました。

2014/2/22 2014/6/14 2014/9/6
(写真洗浄@光が丘さまより)
2014/11/9 2015/6/13 2016/4/23
(あらいぐま作戦in山口周南さまより)
2015/3/12 2015/6-8 2015/9-12
(横浜ねこの手さまより)
2014/7- 2015/2-3
(連合神奈川さまより)
2016/12/10
(横浜MM思い出返し隊さまより)
活動報告 2014年
(Amazon Japanさまより)
社員のボランティア活動 2014/9/4
(マニュライフ生命さまより)
2014/7/6
(ROCKCORPS JAPANさまより)
2014/5/18・25 2015/8/30 まとめ
(課外のあらいぐまより)


2016年秋以降
市役所内でデジタルデータの公開が始まりました。初回約45,000枚が公開され、今後もデータ化が済んだものから追加が行われます。未データ化の写真も従来からある台帳で閲覧することができるようになっており、見つかった思い出の品は保管場所から取り寄せるというかたちで返却運営が行われています。

思い出の品(震災拾得物)写真データの閲覧について
(釜石市 総務企画部 総合政策課 震災検証室さまより)
Kamaichi_Omoide_Kouhou
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機会を繋がれた釜石市職員の方々、関係者の方々に最大限の敬意を表したいと思います。
思い出の品返却がさらに進んでいきますことを祈っております。
(K1・松浦)

『課外のあらいぐま』として釜石市の写真作業に当たった作業経緯をまとめました。陸前高田市の作業と並行していたところもあります。また企業CSRとの協働作業、イベント内での作業、全体進行を担っていた松浦様の作業なども一部含め記しました。「課外ぐま周辺での」と言った方が適切かもしれません。それ以外にも個々人が行ったデータ作業、手掛かり抽出作業などを含めると、記しきれないほど多岐に渡る作業がありました。ここに記すことは一部です。活動報告があるところは日付にリンクを張りました。その日の中心的な作業内容を記しています。ご参照ください。

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2016
返却になります。6回に分けて段階的に行いました。社協さん分室での作業が中心した。「データ/アルバム/情報」の相互確認を行い、4月中旬までに大方の返却が済みました。それ以降は同一持ち主の方のアルバム再編、1枚写真の作業、データ修復など行います。夏までに全作業が終わりました。約5万枚、3800余りのアルバム/データを釜石へ向け返却しました。企業CSR活動との協働作業で進めてきました。関わるすべての方による作業結果です。この先に釜石市内で返却ベースに位置づけるための諸作業があり、引き継がれます。
Kagai_Kamaishi_2016
2016/6月〜8月 
データ修復/スキャン/アルバム作成/返却準備/返却 #6
2016/5/22・31 
返却準備/データ作業/返却 #5
2016/4月中旬〜5月中旬 
1枚写真作業/手掛かり作業/アルバム再編/データ作業
2016/4/3・10 
アルバム作成
2016/3月〜4月上旬 
1枚写真再編/手掛かり作業/データ作業
2016/3/4・5・4/19 
返却準備/照合作業/修正作業/データ作業/返却 #4
2016/2/24・26・27・29 
照合作業/修正作業/データ作業
2016/2/17・22・28 
返却準備/照合作業/返却 #3
2016/2/14 
アルバム再編/照合作業/修正作業/データ作業/スキャン
2/12・13・15・19 
返却準備/データ作業/仕上げ作業/照合作業/返却 #2
2016/2/1・3・4・6・8 
返却準備/照合作業/仕上げ作業
2016/1/31 
写真整理/返却準備/アルバム作成
2016/1/27・28・30 
照合作業/手掛かり作業/データ作業
2016/1/25・2/1 
返却準備/照合作業/データ作業/返却 #1
2016/1/22・23 
返却準備/照合作業/修正作業/アルバム修正
2016/1/8・9・16・20 
照合作業/修正作業/アルバム再編/アルバム修正/手掛かり作業

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2015
前半は主にコミセンでの作業です。洗浄が一段落してアルバム作成を始めました。スキャニングは継続して続きます。アルバムを作る際には、データとの整合性をはかるための照合確認が不可欠でした。照合班と作成班の2班に分かれてアルバム作業を続けていきます。破れた写真を補修したり、ベタ付きのある写真を保全したりする処置もありました。後半は社協さん分室での作業が中心になります。手掛かり情報の抽出を進め、データとアルバムの照合修正をはかりました。
Kagai_Kamaishi_2015
2015/12/27 
アルバム再洗浄/データ作業/照合確認/スキャン
2015/12/18・19・21・26 
照合作業/アルバム修正/返却準備/手掛かり記入/スキャン
2015/12/13・20 
照合作業/返却準備/アルバム修正/大判写真作業/スキャン
2015/12/5・7・11 
照合作業/手掛かり記入/手掛かり再考/アルバム修正/アルバム再編
2015/11/26・28 
手掛かり記入/照合作業/アルバム修正/返却準備/フエルアルバム作業
2015/11/4・6・13・18・20 
アルバム修正/手掛かり記入/照合作業
2015/11/22 
大判写真作業/フエルアルバム作業/アルバム作成/手掛かり作業/後処置/スキャン
2015/11/15 
大判写真作業/照合作業/アルバム作成/補修/後処置
2015/11/1・8 
アルバム作成/前処置/照合作業/手掛かり作業/補修/スキャン
2015/10/22・23・29・30 
照合作業/修正作業/手掛かり作業/データ作業
2015/10/17・18 
写真整理/照合作業/アルバム修正/アルバム作成/スキャン/補修
2015/10/10・11・12 
照合作業/アルバム修正/アルバム作成/データ作業/スキャン
2015/10/3・4 
照合作業/アルバム修正/スキャン
2015/9/27 
照合作業/アルバム修正/スキャン
2015/9/21・22 
照合作業/アルバム作成/アルバム修正/スキャン
2015/9/19・20 
手掛かり抽出/写真整理/アルバム作成
2015/9/9 
盛岡返却会返却
2015/9/6・13 
手掛かり抽出/補修/後処置/アルバム作成/スキャン
2015/8/30 
写真整理/照合作業/アルバム作成
2015/8/23 
アルバム作成/照合作業/補修/後処置/スキャン/データ作業
2015/8/16 
ROCKCORPS #2 写真整理/スキャン/補修/後処置/アルバム作成
2015/8/9 
アルバム作成/照合作業/1枚写真整理/スキャン/データ作業
2015/8/2 
アルバム作成/照合作業/スキャン/データ作業
2015/7/12・19 
アルバム作成/照合作業/スキャン/データ作業
2015/7/5 
アルバム作成/照合作業/後処置/補修/スキャン/データ作業
2015/6/28 
アルバム作成/照合作業/後処置/補修/スキャン/データ作業
2015/6/21 
アルバム作成/照合作業/後処置/スキャン/データ作業
2015/6/14 
ROCKCORPS #1 写真整理/スキャン/前処置/後処置
2015/6/7 
写真整理/照合作業/アルバム作成/スキャン/データ作業/補修
2015/5/24・31 
アルバム作成/照合作業
2015/5/3・4・10 
アルバム作成/照合作業/スキャン/データ作業
2015/4/19・26 
アルバム作成/照合作業/補修/後処置/スキャン
2015/4/5 
アルバム作成/照合作業/写真整理
2015/3/22・29 
アルバム作成/照合作業
2015/2/28・3/1・8 
進行ミーティング/写真整理/データ整理/アルバム作成
2015/2/1・8・22 
洗浄/スキャン/補修/後処置/写真整理
2015/1/11・24・25 
洗浄/スキャン/後処置

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2014
数回に分けて写真をお預かりしました。1月より課外のあらいぐまでの作業が始まります。砂落とし・はがし(前処置)から始め、データ化を進めます。データ化には高精度なフラットベッドスキャナーと高速なドキュメントスキャナー双方を使用し、写真の状態に応じて使い分けました。スキャンが終わった写真は水洗浄・乾洗浄を行い、より綺麗な状態にするとともに、補修・エタノール洗浄なども行い、長期保管に備えられるようにしました。企業CSR活動との協働作業(マニュライフ生命さんamazonさんなど4社)、イベント協働作業(ROCKCORPS)も進めます。あらゆる形で協力者の輪を広げ、少しでも早く作業が終わることを目指しました。
Kagai_Kamaishi_2014
2014/12/27〜31 
釜石市内作業(写真整理・事務整理)
2014/12/7・20・21 
補修/前処置/後処置/データ確認/写真整理/スキャン
2014/11/23・30 
洗浄/スキャン/補修
2014/11/9 
洗浄/スキャン/後処置
2014/11/2 
洗浄/スキャン/写真整理/後処置/補修
2014/10/26 
洗浄/補修/作業道具作成/手掛かり抽出/スキャン
2014/10/5 
洗浄/写真整理/後処置/スキャン
2014/10/3 
港区企業サポート出張
2014/9/23 
洗浄/スキャン(+南町コミセンイベント参加)
2014/9/21・28 
補修/手掛かり抽出/データ整理/写真整理/スキャン
2014/9/14 
洗浄/スキャン/補修
2014/9/7 
洗浄/スキャン/前処置/補修/手掛かり抽出
2014/8/25・27・9/3 
調布市企業サポート出張(マニュライフ生命様)
2014/8/31 
ROCKCORPS #6 前処置/スキャン
2014/8/24 
ROCKCORPS #5 前処置/スキャン
2014/8/17・30 
洗浄/前処置/スキャン
2014/8/9・10 
洗浄/スキャン
2014/7/29・8/8 
調布市企業サポート出張(マニュライフ生命様)
2014/8/3 
ROCKCORPS #4 前処置/スキャン
2014/7/27 
ROCKCORPS #3 前処置/スキャン
2014/7/20・21 
洗浄/補修/スキャン/照合作業
2014/7/19 
目黒区企業サポート出張(Amazon様)
2014/7/12・13 
写真整理/照合作業/洗浄/前処置/スキャン
2014/7/6 
ROCKCORPS #2 前処置/スキャン
2014/7/5 
照合作業
2014/6/29 
ROCKCORPS #1 前処置/スキャン
2014/6/28 
洗浄/スキャン/後処置
2014/6/24
写真お預かり
2014/6/21 
目黒区企業サポート出張(Amazon様)
2014/6/14・15・22 
照合作業/管理作業/補修/スキャン
2014/6/9〜13 
釜石市内作業(写真整理)
2014/6/8 
洗浄/スキャン/写真整理
2014/6/1 
洗浄/前処置/写真整理
2014/5/24
写真お預かり
2014/5/24 
渋谷区企業サポート出張
2014/5/18・25 
洗浄/スキャン/前処置
2014/GW後半+α 
洗浄/スキャン/前処置
2014/GW前半 
洗浄/スキャン/前処置
2014/4/27・29 
洗浄/スキャン/前処置
2014/4/20 
洗浄/スキャン/前処置
2014/4/12・13  
洗浄/スキャン(+コミセン内イベント)
2014/4/6 
洗浄/スキャン/前処置
2014/3/30 
洗浄/スキャン/前処置
2014/3/23 
洗浄/スキャン/前処置
2014/3/22 
前処置/スキャン
2014/3/15 
前処置/スキャン
2014/3/9 
洗浄/前処置/スキャン
2014/3/8 
武蔵野市民社協イベント作業(前処置)
2014/3 
イベント参加(釜石応援サミット/荒川区社協釜石イベント)
2014/3/1・2 
前処置/スキャン/洗浄
2014/2/22・23 
前処置/スキャン
2014/2/22
写真お預かり
2014/2/1・2 
前処置/スキャン
2014/1/25・26 
前処置
2014/1/19 
課外のあらいぐま釜石作業開始/前処置
2014/1/11〜18
写真整理
2014/1/11
写真お預かり

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2013
2013年夏より準備が始まりました。大半が釜石市内における作業です。釜石市より作業委託を受ける三陸アーカイブ減災センターさん、進行管理の松浦さんを中心に、様々な方の協力のもと写真整理が進められました。種類別・状態別に写真を仕分けし、役割ごとに箱分けされました。11月より写真洗浄@光が丘さんはじめ一部で先行作業が始まりました。この時期、課外のあらいぐまは陸前高田市の写真作業に取り組んでいました。翌年より着手します。機材類・道具類の準備を秋口から始め、事前段取りを進めました。横浜ねこの手さん・山口あらいぐまさんなどでも作業が始まります。

2013/10〜12
開始準備
2013/10/19〜30 
釜石市内作業(写真整理)
2013/9/29 
進行ミーティング
2013/9/7〜12
釜石市内作業(写真整理)
2013/8/18〜21 
釜石市内作業(写真整理)

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これまでの大まかな流れでした。
現状判る範囲です。内容が正確でないところもあるかもしれません。判れば修正します。途中までのブログ記事は参加者さんへの伝達のつもりで記していたので、記述が詳細に及ぶところもあります。ご了承ください。
(K1)

会計報告を更新しました。下記リンクをご参照いただければと思います。

課外のあらいぐま会計報告

消耗品費、プリント代などを加算した他、これまで未精算でいたサーバー代も記入いたしました。沢山の活動支援金のご寄付を頂きましてありがとうございました。
ここに記されていることは予算面に関することで、これ以外にも物品面では機材類、道具類、文具類など、記しきれないほど沢山のご支援を受けています。Amazonさんのリストを通じた消耗品のご寄付もありました。

皆様のサポートにより活動運営が成り立っておりました。
心より感謝申し上げます。ありがとうございました。
(K1・松浦)

6〜8月作業
8/14(日
アルバム・データ返却

最後の1冊に取り組みます。
ラミネートパウチのアルバムでした。ラミネートの中に水が入り、そのまま長期間が経過してしまったようでした。少し時間が掛かることも予想できたため、最後にこの作業を予定していました。内側の劣化が深刻でしたが、それでもほとんどの写真像が残っています。数百枚の写真を編纂した素晴らしい家族アルバムでした。何としてもこのアルバムを救いたいと思いました。
20151227
最初にしたことは中から水を抜くということです。しっかり乾燥させた後、吸湿剤でさらに水気を除きました。乾いたところでスキャニングを行い、カビやバクテリアによる要素を可能な限り取り除いていきました。これによりある程度は劣化の進行を食い止めることができたのではないかと思います。カビの活性を抑えるために、最後にエタノールを噴きました(2015/12/27)。
20151227_05
それでも長期間の保管ともなると、再び浸食が進んでいくことも予想できました。方策を尽くした上で、データでできる最良の手段に頼ることにしました。データ修復をした上で複製アルバムを作ります。

修復にはこれまで幾度か取り組んだこともありました。工学院大学さんのプロジェクトへ参加したり(あなたの思い出まもり隊プロジェクト)、個人的に依頼を受けたりもしました。いずれも持ち主の方から直接依頼されたケースで、これから持ち主の方を捜さなければならないという写真ではありません。
「持ち主さま不明の写真」を預かっている課外のあらいぐまの活動では、基本的に修復は難しいと考えていました。それはあまりにも時間が掛かり過ぎてしまうため現実的ではないためです。
時間を掛けすぎてしまうということは、他の作業を疎かにし、返却を遅らせてしまうことにも繋がります。この度の依頼で優先しなければならないことは「データ化すること」。そしてそれに伴った「返却活動の再スタート」を切ることでした。

ですので、例外的な作業です。修復と複製以外に保全する手段がないと思ったため、他のアルバムすべてを返却した後に行いました。データ公開が始まることがあれば、途中でも切り上げるつもりでした。それでもできる限り綺麗にして、将来的にも安心な形でお返ししたいと考え進めました。

修復作業は2ヶ月余りに及びました。補正と切り出しの後、カビとバクテリアによる跡を消していく作業が約1ヶ月半ほど続きました。心掛けたのは見た目にも辛く感じてしまう浸食の跡を減らしていくことと、写っている方とその周囲の作業に慎重にあたることです。修復にも段階がありますが、あくまで元写真に戻すということに努め、過剰な修繕は行いませんでした。課程を詳細に記すこともできますが、これ以上のことは割愛させていただきます。
20160802_03
データができた時は8月になっていました。早急に返却準備にかかります。
この時点でもう一度ひと通りのスキャニングをおこないました。初回データにはある程度の補正を入れていたため、完全オリジナルのデータが必要だということに思い至りました。

その頃になり、突然マンションの空き室が借りられるようになり、このような部屋で作業しました。空いている時はいつでも使ってよいそうです。あと数ヶ月早かったら・・ と悔やんだものですが、いつかまた作業をするときは利用させていただきたいと思っています。
20160813-14_01
最後にプリントをして1冊のアルバムを作りました。ある程度最初の状態に近づけたのではないかと思います。オリジナルアルバムは状態に応じて3つの袋に入れ閉じました。長期的な保管になっても、持ちこたえられるのではないかと思います。

最後の返却です。6回目になります。
すべて終わりました。
20160813-14_06
アルバムをお返しする際に、これまでお借りしていた備品と、こちらで余った写真包装類などを同梱しました。パソコンもあります。
20160813-14_07
8月14日、発送しました。
同日付けでデータの返却も終わりました。
これでこちらの手元には何もなくなりました。

データ化したことで返却活動はある程度は運営しやすくなったのではないかと思っています。可能性が広がることを期待します。そして写真を再洗浄したこと、アルバム装丁したことにより長期的な保管にも耐え得るものになったのではないかと確信しています。
長きに渡った作業を終了します。

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個人的な話になりますが、このような活動に携わるきっかけになったのは、2011年4月、釜石市在住の方の日記報告を伝える機会があり、それに仕事として携わったことが最初でした。3月11日から2週間後までのことが克明に記録されており「自分のために書く。後世のために書く。」と始まるその第一声に、強く胸打たれたことが原初の動機としてありました(その後書籍化されました『東日本大震災を生き抜く』鈴子陽一氏 著)。
その半月もしない内に実際に釜石へ訪れることになったのですが、その時のことは今もって忘れるということができません。散らばっていた写真をまとめたりもしていましたが、その時はこのような形で再び釜石市に関わることになるとは思ってもいませんでした。
その後の釜石が変わっていく様子も、少しずつ実感を得ています。自分の生まれ育った街と同じように変化を受け止め、これからに期待してきました。

お預かりしていた写真にあるのは、震災前の釜石です。そこには市民の方々の生きてきた証が刻まれており、釜石市の歴史そのものと受けとめ作業に当たってきました。釜石へ訪れる度に、それが現在と繋がるものであるという実感を深く感じます。

これから返却を担当される職員の方々のご苦労を思うと、直接力添えになれない非力さを痛感するばかりですが、どうかその後のことをよろしくお願いしたいと思っております。当方には下準備までしかできませんでしたが、何卒よろしくお願いします。不備がありましたら再び修正に上がります。返却活動を末永く見守っております。

写真をお探しの方がいらっしゃいましたら、このような写真がまだあるということを、記憶の片隅に留めていただけましたらと思います。気が向いた時で構わないと思いますが、いつか確認をしていただければと思います。

それでは。
(K1)

5/29 武蔵野市民社協『ボラカフェ』

武蔵野市民社協さんで『ボラカフェ』というイベントがありました。
市内で活動するボランティアグループが、交流を深め合うとともに、市民の皆さまに活動を紹介する。学習の場であり、交流の場であり、お祭りでもある。そのようなイベントです。『課外のあらいぐま』も参加しました。
20160529_01
屋外にはいろいろな出展ブースがあります。カフェ形式で寛げるようになっていました。
模擬体験なども行われています。手話グループの方々とお話しをし、挨拶の仕方を教えていただいたりもしました。

物販ブースでは当方の活動にもご参加いただいた『まごころ連』の方々がブースを出されていました。福島の桃ジュースと大槌のお米を購入させていただき、こちらではデータ化が済んだこと、概ねの写真返却ができたことを報告させていただきました。皆さんは何度も釜石へ足を運んだことがある方々です。地域には格別の愛着を持たれておりました。返却報告ができたことは本当に良かったと思っています。
20160529_03
『課外のあらいぐま』では、活動報告・返却報告を兼ねたポスター掲示をさせていただきました。入口脇の目立つところへ貼ってくださいました。ありがとうございます。
社協さん、コミセンさん、地域の方々のサポートがあり実現できたことと思います。
これまでのお力添えには、心より感謝申し上げたいです。
20160529_05
館内では様々なボランティアグループが紹介されています。
介護福祉、子ども支援、障がい者支援、福利厚生、市民交流、自然保護、街角清掃、防犯パトロール、、などなど。
沢山のボランティア活動がありました。本当に興味深かったです。
20160529_06
こちらのコーナーでは社協さんの事業が紹介されていました。

お父さんお帰りなさいパーティー(おとぱ)』は社協さんの主催のイベントで、長いこと継続されてきた人気イベントです。定年退職後のお父さんたちが月に一度集まり、皆で何か課題に取り組んでみようという交流イベントです。
これまでがんばってこられたお父さま方が、再び社会へ出て活躍する機会でもあり、孤立やひきこもりを防ぐ意味においても、とても良いイベントではないかと思っていました。1日体験ボランティアとして当方の作業をお願いしたこともあります。

課外のあらいぐまの活動にも定年退職を迎えられたお父さま方は大勢いらっしゃっていました。活動では当たり前のことで、共に行動し目的を共有する同僚でした。皆さん積極的で、驚異的な活動力を発揮されています。人生の後輩である私は常々そのパワーを分けていただき、いつも背中を押されていました。ご参加されるお父さま方の姿を見て、自分の父親を想うこともありました。

思い出の品返却の場では「どうすればお父さんたちに写真を見てもらえるか」ということが課題になっていたそうです。『お茶っこサロン』で出張返却をした際は、お母さん達は結構写真を見てくださるそうですが、なかなかお父さん達が見てくれない。そもそも来てくれない、ということでお悩みになられていました。
発想を変え、お父さん達が力を発揮するイベント(体育祭や薪割りイベントなど)へお持ちしたところ、そこでは男性が積極的で、次々に見てくれたということがあったそうです。「おじさんが心を開く場というのは、また違うもんだね」ということをその時は話し合っていたのですが。同じ男性の立場からすると、その心はすごくよく分かるところでした。
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お父さんお帰りなさいパーティー
『やってみよう! 写真洗浄ボランティア』(2014/3

『お父さんパーティー』は完全に男性だけかというと、そうではなく女性の参加もあります。お父さん達の中にそこそこお母さん達も混じっているという感じでした。性別は問わず、だそうです。お若い方もいます。その中には独特の和やかさがあり、終始寛いだムードが漂っていました。写真洗浄の回は非常に明るかったです。課題に取り組む、ということで参加された皆さんは積極的です。作業は目覚ましく捗りました。

『おとぱ』に参加された男性が後日コミセンに来てくださり、スキャナーのご支援をいただいたことがありました。本当にありがたかったです。ご支援いただいたスキャナーはその後の活動で大活躍し、最後の最後のスキャンまで使用していました。
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奥の部屋には市内のボランティア受入施設が紹介されています。デイケアセンターがとてもたくさんあります。本当に沢山あります。これまで知らなかったことが多かったです。
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『災害ボランティアセンター』についての説明がありました。
武蔵野市の場合はいつもの本部ではなく市民文化会館に設置されるそうです。その時が来ないことを祈りますが、記憶の片隅に置いておきたいと思います。
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今年(2017年)の『ボラカフェ』は6月4日(日)に行われます。
当方の出展予定はありませんが、個人的にはまた行ってみたいと思っています。
お近くの方は是非足を運んでみてください。
(K1)

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