課外のあらいぐま

被災した写真を洗浄・データ化する活動をしています。
持ち主の方が見つかっていない写真が今でも数多くあります。1日でも早く持ち主の方へお返しできるよう活動しています。

カテゴリ: 活動報告

3月〜4月上旬

ここから先の作業の多くは、会場を借りることはせず、運営者自宅などで地味に進みます。数人の方にご協力をいただきました。
まず始めたのは「バラ写真」と呼んでいた1枚単位の写真再編です。トータルするとかなりの量がありました。
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1枚写真はAmazonさんで多くを洗浄されており、当方で作業したものもあります。前年の夏に一旦集約をしました(2015/8/92015/8/16)。全体の作業はポケットアルバムを優先していたので、こちらは一通りの返却が終わった後に腰を据えて行う予定でした。しばらくぶりに着手します。まずは双方の写真を合体し、管理番号順に整理し直します。
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そこから持ち主の方が同じと思われる写真を選出します。とても沢山ありました。
1枚写真は本当に「1枚きり」のものと、そうでないものとがあります。流出した際にアルバムから別れてしまった写真も多くあったのではないかと思います。
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写真は1枚1枚拾得されたものです。
一見すると個別の写真ですが、これだけの写真をまとめると多くの共通点が見えてきます。同じ方の、同じご家族の、同じイベントの写真が複数あります。
精査したところ、全体の約1/5は同一アルバムの写真であるということが確認できました(下段右一列)。照合作業はそれなりに時間もかかりましたが、予想以上に多くの写真をまとめることができ、やっただけの結果はありました。
まとまった写真はアルバム化することになります。
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1枚写真の「手掛かり」抽出がまだ不十分でした。写真を見てわかり得たことをリストに記してゆきます。写真が1枚だけなのでアルバムの時よりも困難でした。1枚だけ見て判らないときは、前例を参照することもあります。「同じ学校」の場合は、それで判ることがかなりありました。
そうしている内に、同じ学校であるだけでなく、撮影日時が同じ、写っている方が同じ、最終的には1つのアルバムであるという結論に至る。そのようなことが度々ありました。
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写真の年代は印字を多く参考にしました。
「写真の中」に印字がある場合は、ほぼ間違いなくその時に撮られた写真です。1980〜90年代の写真が多かったです。誕生日の場合は決定的な手掛かりとなりました。「日付」に関しては参照し過ぎると情報過多になるので、基本的に誕生日だけにしています。それ以外は「年」です。西暦と元号双方で記しました。

一方で「写真のフチ」にある印字はプリントの際に入れられるものです。1970〜80年代の写真に多くあります。この場合は必ずしもその年に撮られた写真とは限りません。それ以前に撮られた可能性も多分にあります。そのようなものは「大まかな年代指標」として参照することにしました。「●●年頃の写真」というだけでもひとつの手掛かりになります。

この他にも裏面に手掛かりがあることもあります。写っている方のお名前が書かれていることはよくありました。
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手掛かりを調べながらも、同じ方の写真が見つかる度にデータフォルダをまとめました。結婚式などは沢山あるので、「結婚式1」「結婚式2」・・・という形で複数できます。同種の写真は間違いがないように特に気をつけました。

まとまったアルバムは画像管理アプリで並び変えを行い、新規アルバムとして作り直します。ポケットアルバムは「関連付け」という形にしましたが、1枚写真の場合ははっきりしているので、ほとんどが「合体」して1つのアルバムになりました。
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ファイルのリネームは頻繁に行っていました。
合体/並び変えをした際はその都度。連番の付け直しは、概ね画像管理アプリを使いました。
最後的には作業番号から返却番号へ変換します。最後の変換はExcelの管理リストに基づきました。CSV形式で書き出したリストをリネームアプリで読み込みます。するとリストに対応した形でファイル名を変えられるようになります。手動でやるのと違い、間違いがなく素早く変換が済みます。
しばらくは双方が必要でしたので、頭に作業番号、末尾に返却番号という形で2つ残していました。合体をした際は旧番号を残し、やはり違うなという時は元通りにしています。沢山の写真データを管理する上ではこれらのアプリは不可欠なものでした。

当方で使用した管理用アプリは下記になります。Bridge以外はすべて無料です。
●画像管理
FastStone Image Viewer(Win)
Adobe Bridge(Win/Mac)

●リネーム
Shupapan(Mac)
Flexible Renamer(Win)
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完全に春になりました。
1枚写真を整理しながらも、3月返却のデータ補正をまだやっていました。他の団体さんからも返却があり、釜石では返却後の写真チェックが行われていました。
程なくこのデータも完了し返却することになったのは4月19日。そこから先、公開できるようになるまでにはさらに多くの準備があったことと思います。この作業に関わられたすべての方々に敬意を表したいと思います。

残る作業は細かな作業が多いです。
引き続き進めます。
(K1)

3/4()5(
武蔵野市民社協ボランティアセンター分室 (アルバム返却)
4/19(火)データ返却

4回目の返却です。
この回が最大の返却になります。ポケットアルバムの残り大半と、大判写真が付いた不定形のアルバムセット、個人の方の複数アルバムセットなど。合計21箱分の返却になりました。
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前年秋より社協さん分室をお借りして参りましたが、この返却をもって終わりになります。分室での作業がなければ今回の発送は絶対に不可能だったと思います。
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最後の確認をします。
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ポケットアルバムに大判写真が付いている場合は厚紙を入れて補強します。強度が足りないと思われた幾つかを直前に交換しました。
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箱に貼るラベルを準備します。
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貼ります。データも箱ごとに整理しています。末尾は40番でした。
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梱包します。緩衝材は新聞紙を丸めた簡単なものです。返却後も確認作業があるので簡単に出し入れできるような形にしました。
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余った時間は5回目以降の返却準備を進めます。持ち主の方が同一と思われるアルバムセットです。これまでの作業中に沢山見つかりました。アルバムとリストでそれぞれ「○○○と同一可能性」という形で関連付けがなされています。
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5冊以内の組み合わせが一番多く、中には10冊以上関連付けしたアルバムもあります。違う写真が入っている場合もあるかもしれないので、中身を確認していただいてから返却されることになると思います。
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5日午後14時過ぎ、集荷が来ました。積み込みも大変だったと思います。宅配便ドライバーの方にもお世話になりました。
手前の壁のようになった箱は全てポケットアルバムでした。
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平たい箱に入っているのは大判写真が付いているアルバムセットです。小さな額が付いていたり、プリクラ帳が付属していたりするものもあります。嵩張ってしまうので単体ポケットアルバムとは別に梱包しました。
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発送が終わりクローゼットが空になりました。
残る荷物を撤収し、全ての部屋を掃除しました。
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これにて長きに渡ったボランティアセンター分室での作業は終わりました。武蔵野市民社協さんには最大限の感謝を述べたいと思います。
本当にありがとうございました。
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写真データです。
データは前もってプレビューをお送りして、ご担当の方に画質チェックを頂いておりました。再スキャンが妥当と思われた写真は3月5日までに終わらせています。
補正で直せる写真はここから先、約1ヶ月間で作業することになります。
ほとんどが軽微ですぐ直せるものばかりでしたが、全体量が多く返却までは少々時間が掛かってしまいました。毎日少しずつ進めていき(何人かで手分けをしました)、なんとか4月中旬で目処が立ち、リネームとJPEG化をしてサーバーへUPしたのが4月19日でした。
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そして「手掛かり情報」。Excelファイルにまとめられています。
どのような形にするかは、かなり前より関係者間で度重ねて協議をしてきました。
汎用性がないもの、技術的に敷居が高すぎるものは利用の足枷になる場合もあるので、避ける方向で進めました。シンプルな素のExcelファイルで、誰でも取り扱えるのではないかと思います。絞り込み検索で条件を抽出することができ、そのまま利用することができますが、より高度なデータベースに転用することも可能です。
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「手掛かり情報」はまず大きな括りとして、拾得された「地域名」があり、2011年当時の集約が継承されています(参照:旧市民文化会館展示 〜311アーカイブス釜石さんより)。
そして「個人名」「学校名」「会社名」「年代」・・ 様々な個別の手掛かり情報が記されます。
個々の手掛かりも2011年情報を踏襲し、さらに精査を重ね、新しく判り得た情報が追加されています。特に表札や名札などは徹底的に解読を試み、新規で記したものが多くありました(参照:活動報告 2015/9/19)。「学校名」に関してはより精緻になっていると思います。

釜石市内でデータチェックして頂く段階で、さらに幾つかのことが判明し、返却直前にも追記をしています。やはり地元の方が見ると違うものだ、という確信が大きくありました。これから先も追記が継続され、より返却が進んでいきますことを願っております。

これで9割近くの返却が終わりました。
ここから先は、場所を借りて「開催」という形で作業することはほとんどなくなります。細かな照合とデータ中心の地味な作業が続いてゆきます。進行上後回しにしていた作業にもひとつひとつ取り組んでゆくことになってきます。

同時並行で活動していた各写真洗浄団体さんからも次々に返却の報が届き、いよいよだな、という実感がありました。
引き続き進みます。
(K1)

2/24()26()27(29(月)
武蔵野市民社協ボランティアセンター分室


4回目の返却準備を進めます。
活動としては正念場だったと思います。お預かりしていた写真の大半をここまでに返却したいと考えていました。まずは捜していただけるベースに乗せられること。返却のためには、そこが第一歩です。こちらの手元あっては始まりません。時間の経過が何より気掛かりで仕方ありませんでした。時間の喪失は機会の喪失です。活動そのものが返却の妨げである可能性さえあります。
ある程度の割り切りが必要でした。細かなことで不備があっても、後から修正することはできます。できるだけ早く作業を終わらせるということを第一番に考えるように努めました。
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しかしながら、ひとつひとつを確実にしていく作業は一気に進めることができず、最後の慎重さが不可欠です。なおかつ膨大な量がありました。しっかり運営に繋げられなければ、返却が滞ってしまう可能性すらあります。丁寧さと迅速さを両立させなければなりませんでした。ここを投げやりにすることは絶対にできないという、ぎりぎりのところを這って進むような毎日だったと思います。
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それでも何度か返却をし、最後の峠を越える手前まで来ていたので目標は立てやすかったです。次の返却はアルバムを3月上旬、データを3月〜4月中に見据えました。スケジュールの見直しが何度目だったかは覚えていません。ようやく明るい兆しが見えてきた実感はありました。
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年度替わりでもあったので「新年度に準備しやすいように」という目論見は少なからずありました。準備が容易でないことは重々分かっていました。とりわけ整合性に不具合がある状態では難しいので、そこは特に気をつけました。
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確認事項をひとつひとつクリアにしてゆきました。
返却順に1箱づつ準備が整います。

根気よくサポートしてくださった皆さん、ありがとうございました。
この時期は広く参加募集をしていませんでしたが、「いつでも俺を呼んでくれ!」「是非声を掛けてください!」と幾度も参加表明のお言葉を頂いておりました。
とても心強かったです。
この詰め作業ができるところまで来たのは、これまでのサポートがあってのことです。
もうすぐできます。
3月1週目に4回目の発送をすることになります。
(K1)

武蔵野市民社協ボランティアセンター分室

2/17()22()アルバム返却
2/28(日)データ返却

3回目の返却は1週間後でした。17日に最後の準備をし、22日に発送することになります。大方の準備は事前にほぼできていたので確認が終わり次第の発送でした。
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確認しなければならないアルバムは事前にひと通り調べていました。アルバム・データ・リストをそれぞれ照合し、最終確認を取ります。
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松浦さんのノートに、個別確認事項が詳細に記されていました。作業管理票は既に取り除いていたので、ほとんどの作業はこのノートを基にしていました。
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「持ち主の方が同一と思われるアルバム」のほとんどは後送することにしていましたが、一部のアルバムはこの回に返却しました。数冊内で完結していたアルバムです。
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リストとアルバムの双方に「同一可能性あり」の旨を記しています。片方が見つかれば、もう1冊も見つかるということになります。仮に違っていた場合も、お知り合いの方のアルバムである可能性が十分に考えられます。極力返却の糸口を繋げることに努めました。
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そして3月22日、ポケットアルバム10箱分を発送することになりました。データの方は28日までにお送りしています。発送は「ヤマト便」サービスを利用することで節約に努めました。1箱づつではなく全体で送料が決まってきます。可能な限り節約に努め、少しずつお送りすることで受け入れ負担を分散することにしていました。 

・・それは「結果的には少しづつ」と言った方が適当かもしれません。
準備は時間も手間も要する大掛かりなものとなりました。少しづつ進めることしかできませんでした。同じく受け入れも大変なものになるであろうことは想像できます。受け入れ後、釜石では全ての写真とデータのチェックが行われていました。そしてその先に返却ベースに位置づける課程があります。
次へ繋げるためには、まずはここを離れなければなりません。願う心で写真を託しました。
当方がやらなければならないことは、次の作業に移ることです。
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後半の箱がクロゼットにあります。次回の返却が最も量が多く、確認しなければならないことも沢山ありました。なんとか3月一杯にここまで辿り着きたいと考え作業を進めてきました。データを含めると4月まで押すことになるのですが、絶対にそれ以上は伸ばしたくないと思っていました。時間の掛かる作業は後にします。早く返せるものからお返しし、実際の運営に繋げられるようにしたいと強く思っていました。
あともう少しです。
次へいきます。
(K1)

2/14(
中央コミセン


続きの活動報告を記します。コミセンです。
2/15にポケットアルバムの返却をしました。その前日に当たる14日。一旦それまでの流れから離れ、後発で返却するアルバムの再編をしました。
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1月末が最後のコミセンかもしれないと思っていましたが、すぐに前言撤回です。日曜日も作業日に充てたかったということと、後回しにしていた「同一持ち主の方」のアルバム整理を、そろそろ始める必要がありました。1日だけ分室を離れます。
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持ち主の方が同一であると思われたアルバムセットです。複数ありました。リスト上でチェックしていたものを一通り選出してまとめました。多くが2〜5冊以内です。
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このようなアルバムセットの多くは「関連付け」という形でまとめています。1冊該当アルバムが見つかると、他のアルバムも候補として見つかることになります。

1つにまとめたほうが合理的ですが、中には違うと思われる写真もあります。確証がないかぎりアルバムの合体はしません。集約された写真は必ずしも1冊1冊がまとまっている状態であったとは限らず、渾然としていた可能性もあります。そのようなアルバムは複数見受けられました。

写真同士が少しでも関連があると思われた場合は、情報で結び付いていますので、写真をお探しの方は関連の方も見ていただけましたらと思います。「●●-●-●●●●と同一の可能性」という形で該当のアルバムが記してあります。
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詰めのまとめを続けます。
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大判写真数枚とL判ポケットアルバムという組み合わせが多くあります。紛失しないように、それぞれに合番を記しました。
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この翌日に次の返却をしますが、この日作業していた写真の返却は3月・5月になります。「同一関連アルバム」「1枚単位の写真」など、確認することが多くあるアルバムは少し遅れて返却することになりました。
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データチェックとその調整はずっと続けていました。写真が全て揃っているかを確認するとともに、不良データがないかどうかの確認を行います。
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データ不良で最も多かったのがスキャン時の線ノイズです。ドキュメントスキャンで発生したものでした。データ上で消すことができるため、多くはそうしていました。どうすることもできない場合は再スキャンをします。一旦現地へお送りしたデータも一通りチェックをいただき、ノイズがあったものはやり直しをしました。
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再スキャンする際は再びノイズが出ないようにヘッドクリーニングを入念に行いました。

スキャニングの解像度は可能な限り高解像度で行っています。L判写真は原寸600dpiの解像度でスキャンをしました。証明写真やプリクラなど小さな写真はそれ以上のときもあります。目鼻や名札が潰れてしまうこともあるため、解像度は常に気を付けていました。
また将来的に劣化で原本が失われてしまう可能性もないとは言い切れません。なるべく綺麗なデータで残すことを心掛けていました。
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少しずつ返却できるアルバムが完成してゆきます。大きさがまちまちなのであまり多くを重ねることができません。厚紙を挟んで型崩れしないように包みました。
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同じ持ち主の方のアルバムはさらに増えました。
写真を見て「どこかで見た方かもしれない」と感じた場合はデータを別に管理していました。照合を繰り返すうちに関連付けアルバムは増えていきます。全てをカバーすることは不可能ですが、返却直前までこの照合は続けます。

この翌日には先立って返せるアルバムを返却しました(前述)。
引き続き進めます。
(K1)

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